2019年9月9日-10日 台南晶英酒店にて、第25回日中台三方羽毛会議が開催されました。
台湾88名・中国58名・日本34名の合計180名が出席しました。
9月9日の品質交流セミナーではグルーダウン対応策の集中討議を行い、日中台三方の羽毛協会が一致団結して、グルーダウンの上陸阻止、撲滅を図ることで一致しました。
9月10日の日中台三方羽毛会議の冒頭の河田敏勝理事長挨拶及び、山本正雄専務理事からの日本市場報告は以下の通りです。
第25回 日本・中国・台湾三方羽毛懇談会
開会挨拶
日本羽毛製品協同組合 理事長 河田 敏勝
2019年年9月10日
台湾区羽毛輸出業同業公会の張詔凱理事長様、中国羽絨工業協会の姚小蔓理事長様、ご来賓の皆様、おはようございます。
日本羽毛製品協同組合の理事長の河田でございます。
昨年9月の京都での開催から早いもので、丸1年が経過しました。
今回は台湾最古の街でもあります、台南市での日中台三方羽毛会議にご招待頂き、誠にありがとうございます。
また皆様と再会出来ましたことを大変嬉しく思っております。さて、昨冬は日本市場が暖冬の為、羽毛製品の販売も年初以降急激に失速し、流通段階で原料・製品在庫をかなり抱えている状況に加え、10月よりは消費税の増税、暖冬予想もあり、秋冬シーズンでの羽毛製品販売の見通しは予断を許さない状況です。
羽毛原料の価格高騰はここにきてようやく収まりましたが、これまで羽毛原料が高騰を続けた為、アパレル用途をメインにグルーダウン等羽毛原料の品質偽装による価格優先の製品造りが横行したのが実態です。
この6月のIDFB六安市総会で中国羽絨工業協会からグルーダウン評価方法が発表され、その手法がIDFB理事会で認可されました。当組合もIDFB総会で報告しましたが、中国の評価方法を参考に独自の「グルーダウン等の不適正羽毛の鑑別試験方法」を7月発表し、同時にそれを補完する為、羽毛の安全衛生試験方法も同時に発表しました。
昨日の品質交流セミナーの席でも、これらの試験方法を説明し、ご理解を得ましたので、今後日中台3者間で連携して、グルーダウン等不適正羽毛の撲滅を図る所存です。
ご承知かも知れませんが、昨年WHO(世界保健機構)が発表した日本の男女の平均寿命は84.2歳で日本が世界一の長生きの国になっています。ということもあり、特に消費者は健康問題に極めて敏感で、我々、生産・販売側に立つ者は、先ず安全を担保する必要が有ります。
これまでの羽毛の安全神話を覆すような、グルーダウン等不適正羽毛の問題は羽毛業界にとって非常に深刻です。日羽協としては不適正羽毛の上陸を防ぐため、試買テストを強化し、グルーダウン等の不適正羽毛の鑑別試験及び羽毛安全衛生試験を実施し、不適正な羽毛を検出した場合は速やかに中国・台湾の各羽毛協会に連絡を取り、不良仕入れ先として、仕入先リストから排除していく方針です。
当組合は、従来通り、安心、安全を第一に高品質な羽毛原料の使用により、国内生産の羽毛製品の差別化、拡大化を推し進めます。
つきましては、中国羽絨工業協会、台湾区羽毛輸出業同業公会及び所属される企業の皆様の更なるご協力を得て、かかる問題の解決に向けていきたいと思います。
最後に、本日ご出席の皆様方の益々のご健康と、各企業様のさらなる発展を祈念致しまして、私の挨拶とさせて頂きます。
誠にありがとうございました。